涸沢で嵐によってテントが破壊される話
さて、このテントを使っての涸沢泊、2晩目です。
前回の話はこちら↓
夕方の時点から雨は降っていましたが、相談所の人が言うには
「台風は日本海側に外れてるからここは大丈夫。テント泊でも余裕」
とのことだったので、山小屋に逃げることなくテントを信じて眠りにつきます。
さて、21:00…
風がテントを揺らす音で目が覚めます。
天気図を見ると、確かに台風は日本海側にそれているようでした…
が、しかし、風はどんどん強くなっていきます…
正直、恐怖でいっぱいですが、雨が強くなってきたので、山小屋に避難する間に荷物等が濡れそうで嫌なので、テントの中で耐え忍ぶ判断をします。
その時のテント内の動画がこちら。
風が、やばい。
そしてこの動画の20分後…
10/5、PM23:00
テントの骨組みが折れ、雨カバーがめくれ上がり、中に雨が入ってきます。
全身ヒートテックのみで寝袋に入っていた僕は、
羽毛の寝袋をザックに詰め、その他の荷物をゴミ袋にまとめ(この間15秒)
そのザックとゴミ袋を抱えて、全身タイツ状態かつ裸足のまま山小屋に向かって走り出します。
何故、裸足なのか…
靴は濡れないようにビニール袋に入れて口を縛っていたので、わざわざ出すと、足首から靴の中が濡れる恐れがあったからです。
テントの残骸と、ビニール袋に入った靴を残して涸沢ヒュッテに駆け込んだわけですが、テントが吹っ飛んで避難してきた先客がすでに4.5名ほど…
皆さん同じくテントの骨組みが折れたようです。
とりあえず山小屋の玄関で朝を待とうとしますが…
そのあとも避難してくる人が来るわ来るわ。
結局、朝の時点で30人くらい居たんじゃないですかね。
風によってコンパネ板(テントの下に敷いて、寝た時に岩が当たって痛くなるのを防止するあれ)
が吹っ飛んできてテントに突き刺さり、テントが破れたという人もいました…
怪我しなくて本当によかったですね…
それから、嵐の中、裸足でテン場に戻り、靴とテントを回収してきたり、
山小屋のドアが風によってレールから外れたり、
売店の看板が高速で飛び交っていたりしましたが、なんとか耐え忍び…
朝になりました…
昨日の台風は何だったのかという、すがすがしい朝です。
モルゲンロートも綺麗に出ました。ありがとう!!
カレーを食べて、3日目を迎えます。
ちなみに、涸沢ヒュッテの売店の柱が昨晩の風で動いていました。
柱が動いてるというか、屋根が浮いてました。
大自然…恐ろしや。
『満点の星空』に、つづく!!